炭化クロム金属クロム(三酸化クロム)と炭素を真空中で炭化させたものです。その分子式は Cr3C2 (炭素の理論重量パーセントは 13%)、密度は 6.2g/cm3、硬度は HV2200 以上です。炭化クロム粉末の外観はシルバーグレーです。炭化クロム粉末は、高温環境(1000〜1100度)での耐摩耗性、耐食性、耐酸化性に優れた高融点の無機材料です。
溶接消耗品用炭化クロム粉末 | ||||
化学/グレード | CrC9 | CrC11 | CrC13 | |
Cr*≧ | 88 | 87 | 86 | |
以下(ppm) | C | 9-11 | 11-13 | 12-14 |
Si | 0.5 | 0.5 | 0.3 | |
P | 0.03 | 0.03 | 0.01 | |
S | 0.05 | 0.03 | 0.05 | |
Al | 0.5 | 0.5 | 0.25 | |
Fe | 0.5 | 1 | 0.5 | |
* クロムの含有量は、顧客の要件に応じて 85 ~ 89% の間で調整できます。 |
流動性が良い ガス含有量が少ない
中空パウダーが少なく、サテライトパウダーも少ない
高い接着強度と低い気孔率
炭化クロムの格子は正と負であり、融点は1895℃です。高い耐摩耗性、耐食性、耐高温性の優れた特性により、主に次の用途に使用されます。
●特殊溶接材料、表面処理シリーズ電極、フラックス入りワイヤの製造。
●超硬合金、超硬合金の製造時にCr3C2を添加すると、WC粒子を微細化できるだけでなく、合金の強度と硬度が向上し、合金の耐食性を大幅に向上させることができます。
●プラズマ溶射を使用して、Cr3C2をベースにし、加工された合金粉末にNicr超合金を加えた粉末材料を溶射することにより、高い耐摩耗性、耐腐食性、耐高温性のコーティングを生成でき、ファンブレード、シールが壊れている、ファンブレードに広く使用されています。ボイラー「四本管」など
●アーク溶射ワイヤとサブマージアーク溶接管状ワイヤで、アーク溶射ワイヤにはCr3C2材が添加されており、耐高温性、耐摩耗性が向上しています。冶金業界ではボイラーの「4本のパイプ」の修理や予防保全、製鉄布の溝の耐摩耗性などに使用されています。ライニングプレート、発電所の石炭粉砕銀、Cr3C2 の使用により、管状溶接ワイヤの表面保護が追加され、耐用年数が大幅に向上します。